二階の窓から

(5)海岸の地形


a)砂の微地形

沿岸流により運ばれた砂礫が堆積することでできる地形として、砂嘴・砂州がある。
砂の微地形

地形 成因 具体例
砂嘴さし 半島・岬の先端から、伸びるように砂礫が堆積してできる。 野付半島(北海道)
三保松原(静岡県)
コッド岬(マサチューセッツ州)
砂州さす 砂嘴の一種で、湾を塞ぐようにして発達したもの。内側をラグーン潟湖せきこ)という。 天橋立(京都府)
弓ヶ浜(鳥取県)
陸繋砂州りくけいさす
(トンボロ)
岸と沖合の島(陸繋島りくけいとう)の間の、沿岸流が迂回して波が穏やかとなった部分に、砂礫が堆積してできた砂州。 海ノ中道・志賀島(福岡県)
函館山(北海道)
江の島(神奈川県)

b)離水海岸

地盤の隆起、または海水面の下降により現れる地形である。

海岸平野

海岸平野
沿岸部に堆積した砂が海面上に現れてできる。単調な海岸線が特徴。
自然の湾が形成されにくいため、掘り込み式港湾が整備されることが多い。
(例)九十九里浜、宮崎平野、高知平野

海岸段丘

海岸段丘
隆起するたびに波食により切り立った海食崖かいしょくがいができ、段々状になる。
(例)室戸岬、襟裳岬

c)沈水海岸

地盤の沈下、または海水面の上昇により現れる地形である。(離水海岸の逆)

リアス式海岸 フィヨルド海岸 エスチュアリー(三角江)
成因 河食谷が沈水 氷食谷が沈水 河口が沈水
特色 V字谷が沈水
鋸歯状の海岸線
・天然の良港となる
後背地こうはいち(経済活動が行える土地)が狭い
・津波の被害が大きくなる
U字谷が沈水
狭くて奥深い湾を形成する
ラッパ状の入り江
後背地こうはいちが広い
→大貿易港が立地する(掘り込み式港湾)
三陸海岸
若狭湾
リアスバハス海岸(スペイン)
ノルウェー海岸
アラスカ
チリ南部
エルベ川(−ハンブルグ)
テムズ川(−ロンドン)
ラプラタ川(−ブエノスアイレス)
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中村 剛 (監修)
大型本: 63ページ
出版社: 徳間書店 (2015/3/27)
ISBN-10: 4198639159
ISBN-13: 978-4198639150
商品パッケージの寸法: 30 x 21.2 x 1.4 cm

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