電車に乗って乗客を見渡すと、みんなスマホをいじっている。何をしているのかと覗いてみれば、大抵がゲームかラインか、ツイッターか、インスタグラムか……そのあたりだ。まあ要は、移動中の暇つぶしだ。
でも、ちょっと考えてみるとおかしな話だと思う。スマートフォンが登場する前、電車の中でゲームをしてる人なんて滅多にいなかったし、ラインもツイッターもインスタも、存在すらしていなかった。
いつでも繋がっていられる、便利な世の中になったなあ、とも思うけれど、それって必要かな? と考えると、必要はないのである。なぜなら、一昔前まで存在していなかったのだから。べつに、ラインもツイッターもインスタも無くたって死にはしないのだ。
みんなやってるから。そうやって、疑問を持つことすらしない人々が多いというのも、わかる。だが、僕は疑問を持ってしまった。スマホ、要らないんじゃないかな? と。
まずは下のグラフを見て欲しい。
スマートフォンというのは厄介なやつだ。まず、データの同期・アプリの更新やらでバックグラウンドの通信を勝手にやってしまう。さらに、アプリを使えばそれだけ画像やデータのやり取りが発生する。気づかないうちにパケット料をバカ食いするのである。ゆえに、「定額サービス」への加入は必須ですよ。 とケータイ店員さんは無理矢理加入させてくる。
そうすると、パケット定額料はスマホを使うのに必須ということになる。とりあえず僕は、最も低料金となる3GBのコースに入っていた。(実際はWi-Fi環境下で使うことも多かったので、毎月使っていたのは1GB以下だった)
このコースで行くと、月額の使用料は6,200円(税抜)だ。
いっぽう、フィーチャーフォン(ガラケー)は、バックグランドの勝手な通信はしない。実に優秀だ。
メールのみし放題のプランにすると、なんと月額の使用料は1,043円(税抜)だ。 これに通話したぶんだけ通話料が乗ってくる。通信量は、ネットにつながない限りゼロだ。
要するに、あなたがそのスマートフォンで暇つぶしをするために使っているお金は、
毎月6,200−1,043=5,157円。
年間で言うと、5,157×12=61,884円だ。
グラフを見るとよく分かるのだが、この「データ定額サービス」があまりにも高すぎる。この出費があっても、スマートフォンが必要ですか? 出費とメリット、天秤にかけてよく考えて欲しい。
僕は、「この出費、必要ない」という結論を出した。理由はいくつかある。
別に電車内でゲーム・ツイッターをしなくたって全然かまわない。これまでも電車内では本を読んでいることが多かったし、これからは本を読むだけにすればいい、と思った。
実際、ガラケーに変えたが、暇つぶしについては読書で全然困っていない。
もともとラインが好きではなかった。グループラインでやり取りされる自分には関係のない会話。正直煩くて、通知を切っていた。仲の良い友達とも、電話・ショートメールでの連絡が多かったので、スマートフォンが無くなった方が良いな、というくらいだった。
ラインでしか連絡を取っていなかった友人については、電話番号とメールアドレスを聞き、今は主に電話やメールで連絡を取っている。20代前半でガラケーに戻したというと、ちょっと驚かれるけれど、特に問題なく必要な連絡は取れている。
急ぎ外出先で見たいPCメールについては、あらかじめ送信元を指定しておき、携帯のメールに転送するようにしているので、全く困っていない。
毎月0.5GBしか利用していないのに、3GBの定額プランに入っていた。6分の1しか使っていないのである。 これは、食べ放題のお店でほとんど食べていないようなもの。無駄だ。
これ以上容量の少ないプランは2016年1月現在、存在しない。ならば切り捨てようと思った。
「みんな使っているから」
この言葉の威力は、日本人にとって威力が大きいのはよくわかる。 ちょっと周りと違うことをすると、「何、あの人?」という空気になってしまうことも多い。スマートフォンはまさにこの理由で大きくシェアを伸ばしているのだろう。
でも、合理的に考えると、「本当にスマートフォンが必要」という人は少ないと思う。あなたはスマホで何をしているのか?
ゲーム?
家で、プレイステーションでやればいい。あるいは、友達とゲーセンに行けばいい。
ツイッター?パソコンメール?
これもまた家に帰って、パソコンで見ればいい。どうせ、そんなに急いで見ないといけない情報なんて無いでしょう?
ライン…これだけは、ちょっと厄介だった。でも、代替の手段はある。
ただし、実際、ガラケーに戻す手順については色々と前準備が必要だ。後編ではその具体的な手順を説明していくぞ。