二階の窓から

森見登美彦/『太陽の塔』


★★★★★

 森見登美彦氏のデビュー作。「森見氏の作品で、舞台はクリスマスの京都」と聞けば、氏の作品を知る人であればイヤな予感しかしないだろう。

 そのイヤな予感は当たりである。とにかくおすすめ。読んでないならぜひとも読むべき。

出版データ

単行本(四六判)

作品名 太陽の塔
森見登美彦
装画 影山徹
装丁 新潮社装幀室
発行 2003年12月20日(初版)
2007年6月30日(八刷)
発行所 新潮社
印刷 東洋印刷
製本 大口製本印刷
ISBN 978-4-10-464501-5

製本・装丁

森見登美彦 太陽の塔 カバー カバー

森見登美彦 太陽の塔 中面 中面

いたってふつう。

本体に印刷されている線路の絵は一体何なのか、が謎。

あらすじと感想

 冒頭の一文から衝撃的である。

 何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。
 なぜなら、私が間違っているはずがないからだ。

 ……なるほど。詭弁というほかないが、しかしなんてクールな出だしだろう!

 なんといっても、クリスマスプレゼントのくだりが面白くて、読んでいてにやにやしてしまった。森見氏の書く、クリスマスプレゼントーー。これまたイヤ〜な予感しかしないだろうが、ご想像に漏れず個性的な、おぞましいプレゼントが登場する。
 氏の屈折していながらシュールで笑いを誘う作風は、デビュー作ですでに確立されていた。

商品展開

単行本(四六判)と文庫判が出ています。

四六判

太陽の塔
→Amazon.co.jpで購入

森見 登美彦 (著)

単行本: 205ページ
出版社: 新潮社 (2003/12/19)

文庫判

太陽の塔
→Amazon.co.jpで購入

森見 登美彦 (著)

単行本: 237ページ
出版社: 新潮社 (2006/6/1)

←前
デジモンアドベンチャー tri. 第1章「再会」
次→
 
二階の窓から > 本とアニメ > 小説 > 森見登美彦/『太陽の塔』