森見登美彦氏のデビュー作。「森見氏の作品で、舞台はクリスマスの京都」と聞けば、氏の作品を知る人であればイヤな予感しかしないだろう。
そのイヤな予感は当たりである。とにかくおすすめ。読んでないならぜひとも読むべき。
単行本(四六判)
作品名 | 太陽の塔 |
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作 | 森見登美彦 |
装画 | 影山徹 |
装丁 | 新潮社装幀室 |
発行 | 2003年12月20日(初版) 2007年6月30日(八刷) |
発行所 | 新潮社 |
印刷 | 東洋印刷 |
製本 | 大口製本印刷 |
ISBN | 978-4-10-464501-5 |
カバー
中面
いたってふつう。
本体に印刷されている線路の絵は一体何なのか、が謎。
冒頭の一文から衝撃的である。
何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。
なぜなら、私が間違っているはずがないからだ。
……なるほど。詭弁というほかないが、しかしなんてクールな出だしだろう!
なんといっても、クリスマスプレゼントのくだりが面白くて、読んでいてにやにやしてしまった。森見氏の書く、クリスマスプレゼントーー。これまたイヤ〜な予感しかしないだろうが、ご想像に漏れず個性的な、おぞましいプレゼントが登場する。
氏の屈折していながらシュールで笑いを誘う作風は、デビュー作ですでに確立されていた。
単行本(四六判)と文庫判が出ています。